楽器相談レッスン?

■みんなはこれを選んでいる!
先生おすすめの「最初のピアノを失敗せずに選ぶ方法」
【輸入ピアノ編】
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■賢母M(三十代): 娘はピアノ歴4年。社宅の階段を通せる丈の低いピアノを探しているのだが、 しだいに輸入ピアノの音色に魅せられてゆく……。

・O氏(四十代): そなーれゆかりのピアノ技術者。輸入楽器にも強い。 職人気質でぶっきらぼうだが、ピアノの音を愛する男。
・O夫人(三十代): O氏の妻。ピアニストで二児の母。 輸入楽器代理店での勤務経験がある。そなーれスタッフのひとり。


【1】きっかけ
 いつの頃だったか、わが家の娘が、某大学付属高等学校音楽科主催のピアノコンクールに参加したとき、普段ぼんやりと感じているピアノの練習へ の心配ごとが、思いっきり明確となりました。 スタッカートを歯切れよく弾けなかったり、小指に力が入りにくかったりするのです。

自宅のデジタルピアノでの練習は、このような微妙な変化を付けるのは、少々困難に思えます。 娘はまだ小学校二年生なので、指が動けばそう問題はないと思っていました。 そして、ピアノの鍵盤はデジタルピアノに比べて重いイメージがあり、 それを弾かせるのは何だか、古いアニメの「巨人の星」の飛雄馬みたいで、可哀想だと思っていました。
※編集部註
(1)練習をピアノで行うことが、子供の負担になることはない。 敏感な子供は、デジタル音と生音との、音色の差を感じとり、ストレスを感じていることがある。
(2)ピアノは大リーグボール養成ギプスではないので、設置してもド根性が育つことはない。


 かれこれと悩んだ結果、やはり娘の体に負担のかからない重さで、かつ音色がよく、 集合住宅でも大丈夫なこじんまりとした大きさのものであれば、 購入価値はあるのではないかと思い始めました。 さらに付け加えるなら、私好みのヨーロピアン風のデザインのものであれば最高。 そして何よりも、ピアノの練習はもちろんのこと、 好きな音色のピアノで音楽を奏でられたら、すばらしく楽しいことだと思います。

「鶏が先か、卵が先か」「練習が先か、楽しみが先か」はわかりませんが、 あくまでも音楽ってその名の通り音を楽しむものですよね!



【2】購入を決定
 まずは、インターネットを利用して国内外のメーカーをチェックしました。 驚いたのは、国内メーカーはヤマハとカワイとその他数社がある程度かと思っていましたが、 すさまじい数でした。 海外メーカーも同様で、ピアノとはイメージの結びつきにくい国でも生産されていたので、 別の視点(政治的な関係以外)からもその国を知ることができておもしろいです。

 次に書籍やメーカーカタログにより、それぞれの歴史や特徴、 そしてこだわりをチェックしてみました。

 それらによると、世界にはすばらしいピアノメーカーが5つあるそうです。 その中でも私が最も興味を持ったのは、やはり世界最高峰と言われているスタインウェイ&サンズ。 そして、リチャード・クレイダーマンやレイ・チャールズらが愛用しているチェコ製のペトロフです。 もっとも、このペトロフは後程、そなーれでご紹介いただいたピアノ技術者O氏の推薦でもあるのですけれどね。

 ちなみに、娘の先生にも了解とアドバイスをもらっておきました。 「ドイツ製のピアノは非常に品質がよいですよ。 そして造りもこじんまりとしています。残念ながら国産品はまだ それには追いついていないんですよね」 といった具合です。(わりと淡々としていますが、とってもよい先生ヨ)



【3】いざ現地へ
 やっと、ピアノを購入する決心はついたのですが、 いざとなるとどこへ何を探しにいけばいいのかよくわかりません。

 そこでまずは、知り合いの調律師のお薦めのピアノを見にいきました。 そこには、国産ピアノが2台ありました。
うまく表現できませんが、何やら音色がしっとりしていないように感じるのです。 そして、鍵盤のタッチの戻りがいまいちよくないのです。  調律師の方にこのことを話してみましたが、 「ピアノの音ってこんなものですよ。」 と目をパチクリパチクリとさせながら理解に苦しんでおられました。 この場合、この方が特にヘンコジジイというわけでもありません。 本当に国産メーカーの音を好きでよいと思っているのです。
※編集部註
「ヘンコ・ジジイ」偏屈高齢者、頑固高齢者という意味の大阪弁。ちなみに賢母Mは関西出身である。


 次に、街のピアノ店へ行ってみました。 この店で購入するつもりはありませんでしたが在庫が少々あるというので、試弾だけしようと思いまし た。(ごめんなさーい)この店のお薦めは北朝鮮の「パコ」でした。 音色もそう悪くなく、よく調律されていましたが、何となく断りました。  店員の方は、音大出のちょっとハンサムな方だったんですけどね。残念です。


ピアノをそんなに弾けない私が、なにと比較してこう感じたかというと、 私が8年前に、初めてピアノを習った先生宅での記憶です。 たしか、スタインウェイでした。 よいピアノの鍵盤は指に吸い付くように戻ってきます。
この楽器はグランドピアノなので、アップライトピアノと比べられるものではないのですが、 私的には、少しでも、そのしっとりとした重厚感のある音色に近いものがよいと思えたのです。

 たくさんのピアノを触ってみて、良し悪しは別として、 やはり国産メーカーは、私の好きな音色ではないことがあらためてわかりました。 そしてグランドでもあまりたいしたことない楽器もあり、 アップライトでもよい楽器があることがわかりました。

 だんだん、どうすればいいのかわからなくなってきて、いつものごとく、そなーれに相談しました。
 そなーれからご紹介いただいたピアノ技術者O氏によれば、 「日本のピアノメーカーで気に入った楽器が見つからなければ、 海外のメーカーで探せばよい」とのことです。  彼のお薦めは、チェコ製のペトロフ。そしてよい楽器を探すのは やはりピアノの本場「浜松」とのことです。 私は思い切って、O氏とともに浜松へ行くことにしました。


【4】浜松へ
 まずは、電話にて待ち合わせ場所や時間を確認。 O氏の車で浜松まで案内していただくことになりました。 技術者とはいえ、見知らぬ男性とでかけるのが不安です。 そなーれのかたにうちあけたところ、 O氏の奥さまで、そなーれスタッフのピアニストのかたと、0歳児のお子さまにも同行していただくこととなり ました。

道中は、富士山がとても綺麗に見えたり、昼食にうなぎ定食をとったりと、 遠足みたいでした。 そして何よりもおふたりは、ピアノのプロフェッショナルなので、 いろんなお話をしてくださってすごく勉強になりました。

 浜松に着くと白いクラウンが待っていて、先導されながら倉庫へ向かいました。 何かヤクザ映画の取引のような雰囲気ですが、倉庫に待っていたのは麻薬ではなく、ペトロフ5台。

早速試弾をしました。(とはいうもののスティングのエンターテイナーしかひけなかったのよね) 驚いたのは、同じメーカーでもそれぞれ音色の違うことでした。 もちろん、私が触ったくらいではどの程度のものかわからないので、 そなーれスタッフの奥さまに色々な曲を弾いていただきました。 その中で、よいと感じたのは、やはり、しっとりした重厚感のある音色の一台でした。 鍵盤のタッチも、指に吸い付くように戻ってきました。 このピアノはショパンの「革命」がとてもよくあいました。 もう一台、候補の楽器がありました。 こちらは、明るく軽やかで、ポピュラーやジャズがにあいそうに思えました。 わが家の場合は、娘のクラシックピアノの練習が第一の目的なのでこちらは残念ながら却下です。 こうして、最終的に決定したのは「革命」の合うチッペンデールP115です。 これはもう最高ヨ。

 これで決定はしたものの、やはり、 世界最高峰というスタインウェイ&サンズを見ずに帰るわけにはいきません。 O氏に、スタインウェイを扱っている国内代理店に案内していただきました。 ここにはたくさんのグランドピアノやアップライトピアノがおいてありました。 スタインウェイのアップライトですが、意外にも鍵盤がすごく重いのに驚かされました。 逆にグランドピアノのほうが軽いのです。 音色は当然グランドピアノのほうがよく、 なかでも新品で900万円の値段がついた楽器は、しっとりと軽やかな音色でした。 スタインウェイ特有の重厚感とまた異なり、すばらしかったです。
※編集部註
「900万円の値段がついた楽器」 いい音がする。試弾時には、わかったフリや買うフリをするのが礼儀。お金がある人は買ってもよい。




 今回特にわかったのは、ピアノはなまもので、一台一台が全部ちがうということです。 また、一流の楽器は、音色、鍵盤の反応などそこらへんの楽器とぜんぜん違うことです。 ですから、奏者がどのように弾きこなすかで、ピアノの成長も違ってくるわけです。

 わが家の楽器は、どうなるのでしょう。楽しみです。



【5】納入
 さんざん大騒ぎして決定したピアノ。納入日はドキドキでした。 わが家は集合住宅の4階。 クレーンを使う予定でしたが、結局は階段でピアノを搬入せざるをえなくなりました。 何でも、今回の運送業者は、羽田健太郎氏が富士山でコンサートをしたときに グランドピアノを山頂まで運び上げたことがあるとか。 富士山がOKなら4階はいわずもがな、無事搬入。
※編集部註
「クレーン」ピアノ搬入ではよく使う、定番アイテム。 数百キロの楽器を空中につるしあげるのはスペクタクルな情景だ。


 さいごまでお付き合いいただいた技術者O氏が、調律をして完了です。 わが家の家具にも調和し、ピッタリとピアノは納まりました。 もうサイコー。 



そなーれでは、楽器のご相談にものっています。


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