今回のゲスト末野宏行さんは「パラボリック・
ラボラトリ」という制作集団で、ビジネスシーンとアートシーンを行き来しながら映像制作を続けるクリエイター。新日鉄やリクルート、バドワイザージャパンなど、大手企業の放送・紙媒体広告やCD-ROMなどを制作しつつ、クリエイターを集めて作品を紹介するイベント「P-SALON」を主催するなど、総合的に活躍中だ。
「マルチメディア」というとなんだか難しいことのような気がするが、実は、映像と音楽の出遭いはわたしたちの生活に溶け込んでいる。
映画やゲーム音楽、MTVなどの音楽プロモーションビデオ、テレビドラマやアニメ主題歌、コマーシャルソングなどなど、思えばたくさんの場面で映像と音楽が一緒になっているのを見かける。
それに加えて、もっと新しい映像と音楽の可能性を見出したのがコンピューターグラフィックスだ。一方的に流れていく映像・音楽ではなく、視聴者や演奏者の求める方向にリアルタイムに変化させていくインタラクティヴな可能性を、人間とコンピューターは持っている。
末野さんが携わるコンピューターグラフィックス作品の数々には、CD-ROMなどを用いて、観る人が前に進んだり、横を向いたりといった選択肢を選ぶことで進んでいく半インタラクティヴなものも多い。今回はそういった技術をシンプルな形で、音楽演奏とリアルタイムに結び付けてみたい。末野さんの制作したくるくると回転する3Dアルファベット映像を、生演奏に合わせて動かし。映像を見た演奏者が次の即興演奏を生み出していくとき、「マルチメディア夢工房」に表現の未来が広がるだろう。